行政書士&遺言執行士akito's blog in横須賀

行政書士の墓じまい・相続業務を小説風に面白おかしく書いています。今書いているのは、出版予定の三作目の小説です。

後見制度は慎重に④

ブログ名から開業準備中というフレーズを外しました。

SEOの観点からは多分マイナスだと思います。

題名は慎重に決めましょうという事です。

という事で4回目です

前回まではこちら。

 

www.akihiroha.com

 

「早速ですから緑川さんのお婆さんの居らっしゃる施設に電話したらどうでしょうか」
「そうですね、お散歩に出ていなければ良いのですが。えっと緑川咲様ですよね」
「それは私の友人ですよ。お婆様のお名前はメモに書いてあります。トシです」

大丈夫かな先生。
一度会ったんじゃないんですか。

「ありがとうございます。それではちょっと失礼します」

そう言うと携帯を取り出し先程のメモを見ながら電話を掛けた。

「お忙しい所恐れ入ります。私、行政書士の山本と申します。お世話になっております。緑川トシ様お願いできますか。はいお願いします」

「ご無沙汰しております。行政書士の山本です。実は川崎亜紀様が事務所に来ております。それで、お電話をしているのですが。えっ川崎様ですがご存知ありませんか」

あれれ、お婆さん私を忘れちゃったのかしら。
数回会ったと思うんだけど。
咲からは、私経由で山本先生をお願いしますって聞いたのに。

「ええ、そうです。名前ですか、えっと亜紀の亜は大東亜戦争の亜です。紀は世紀末の紀です」

だ か ら、もう少しましな例えはないのかい。
なにも戦争やら世紀末といいった不吉な単語を使って私の名前を説明しなくても良いのに。
ひょっとして嫌がらせなのかな。

「ええその川崎様からお話を伺ってご連絡しております。そうですそうです。はい、明日ですか少々お待ちください」

そう言うと手帳をペラペラめくり始めた。
ちらちら見る限り空欄が多く感じるのは気のせいだろうか。
というか殆ど空欄だ。
たまに歴と書いてあるが恐らく歴史サークルの事だろう。

「明日はですねえ」

そういうと暫く沈黙している。
空欄なんだから空いていると即答すれば良いのに。

「なんとか午後だったらお時間取れますね。はい、それでは明日の十三時は如何でしょうか。ではその時間い伺います。よろしくお願いいたします。それでは失礼します」

そう言うと先生は電話を切った。
なんだろうな、この忙しい中お時間作りましたという感じは。

「お聞きの通り明日伺う予定となりました。詳細はその時に聞きます」
「よろしくお願いします。私は今日実家に寄るのでそろそろ帰りますね。今日は母が飲み会に行くとかで私が代わりに夕飯を作るんですよ」
「多分それは歴史サークルの飲み会ですね。お母様も最近は入られたんです。因みに平均年齢七十超です。僕が一番若いんですよ、ははは。しかも相談にちょくちょく無料で相談にのっているので、ただ飯なんです」

先生は満面の笑みを浮かべながらお寿司、お寿司と呟いているが、はたして良いように使われているのではないかと心配になってくる。