行政書士開業準備中~現在編23(刑法編④)

前回の続きです。
老人ホームで、介護度3の男性に女性職員が殴られた場合。
男性の責任能力の度合いによってですが、暴行罪、傷害罪が成立する可能性があります。

刑法の考え方として、
①構成用件に該当すること(刑法の条文に当てはまる事)
②違法(悪い事)
③責任(その人を非難できるか)
が重要です。
高齢者が関わる場合、①と②は認められ、③が認めらるかどうかが問題になります。
③の責任が認められると、前述の犯罪成立の可能性が高まります。
(その後、故意が認められるかどうかの判断です。)

では、①、②が認められ、③が認められない場合、高齢者の行為はどのように評価されるか。
これは、違法ではあるが、責任がないとなります。
つまり、高齢者の行為は責任はないけれど、違法と評価されます。

この意味するところは、高齢者の違法な行為に対し、女性職員が反撃する行為は、正当防衛が認められる事に繋がります。(勿論、条文上の他の要件を満たす必要があります。)

正当防衛が認められるには、相手の行為が違法である必要があります。 
しかし、責任がある事までは不要です。


これらの結論を書きたかった為、前回読みづらい文を書き連ねました。

ところが、介護の現場では残念ながら多くの職員が我慢をしています。
男性の入居者が女性職員の胸を触る、入居者が職員に暴言を吐く。
更に、職員に暴力を振るう等です。
しかし、言われる事は、介護職員の介護技術が低い、高齢者なのだから仕方ない等です。

虐待事例は、良く報道されますが、逆の事例は少ないように感じます。
介護技術も勿論大事ですが、介護職員に我慢を強いる状況では、いくら外国人労働者を受けいれても、状況は改善しないです。

残念ながら、個々の施設では限界があります。
色々言われますが、やはり官僚の方々は優秀です。
彼等の力なくして状況を変える事は難しいです。
状況が、少しでも改善される事を期待しています。

最後に、私が電車で高齢者に蹴りを入れた事案です。
一連の行為なら、過剰防衛が認められる可能性もあります。
でもToeic の憂さ晴らしですからね、暴行罪と言われても仕方ないところです。